モンパルナスの灯
制作に苦悩するモディリアーニの放埒な生活と転落をジェラール・フィリップが演じた伝記的映画です。
ジェラール・フィリップっていい男ですなあ。私が女だったら一目惚れ間違いなしだな。しかし、二枚目俳優の常として、演技力に問題があるように感じてしまいますね。こちらの不当なひがみ根性のなせる技かもしれないけれど、モディリアーニが苦しむ理由がさっぱりわからなかった。愛嬌だけの駄目男にしか映らない。そう、なんとなく「美の壺」の草刈正雄的雰囲気。
対照的に、その駄目男に惹かれてしまい、不当な扱いを受けようとも明るく援助するベアトリスが良かった。私がこの男を支えているという矜持ゆえに、不実な愛人の心変わりさえ受け入れてみせる健気さ。恋人のジャンヌより人間が一回りも二回りも大きい。英国に帰った彼女に幸あれと祈らずにはいられませんでした。
新潟のシネウインドでは4月以降に再びジェラール・フィリップ主演の「危険な関係」を上映するそうです。これも楽しみ。文句を付けてもジェラール様には吸い寄せられてしまうんだなあ。
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