それでも恋するバルセロナ
ウディ・アレンの映画って面白いんだか面白くないんだか良く分からなくて、敬して遠ざけていたようなところがありましたが、予告編で見たペネロペの切れっぷりが素晴らしくて、ついつい見てしまった。
バルセロナがとても魅力的に描かれていて、特にガウディの建築物が街そのものを美術作品にしていました。黄昏のカフェでワインを傾けながらギター演奏に聴き入るシーンなんて良くできた観光ビデオのようで、行ってみたくなります。
さて、スペインで一夏の休暇を過ごすことになったアメリカの都会娘、ジュディとクリスティーナ。バルセロナのパーティーで知り合った女たらしの画家、アントニオに揃ってくらくら。そこに元妻、エレーナが加わってアントニオを中心とした奇妙な四角関係ができあがるのですが……
彼らの関係がどうなるのか期待させておきながら、結局アメリカ娘2人は休暇の終わりと共に元の鞘に。
アメリカ都市部の価値観をいかにも物質主義的で底の浅いものとして揶揄しているところがおもしろいといえばおもしろいのかなあ。
一方で、エレーナ役ペネロペの切れ方は迫力がありすぎて本当にこわい! 特にスペイン語でまくしたてるときは地に足が付いているというか、演技には見えないというか、とにかく絶対にお近づきになりたくない、と思わせる雰囲気を強烈に発散させています。「ボルベール」の時にも感じたけど、スペイン語でスペイン映画に登場するペネロペは存在感に溢れ、とても魅力的です(でも、重ねて言うけど、本当にこわい!)。
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