On The Road エミルー・ハリス
NPRでエミルー・ハリスのライブ(なんと100分も)を聴いていたら、「次の曲はグラム・パーソンズに捧げます」とこの曲を紹介。
パーソンズが亡くなってから約40年。
最新アルバム「Hard Bargain」の冒頭に納められている曲が今さら彼を慕うものだとは、どうしてなんだろう…
気になって歌詞カードを引っ張り出してみると、彼女の想いの深さに感じ入り、一言では感想を書けないなと思いました。
そこには二人の出会いから始まり、募っていった想い、別れのあとの喪失感、そして音楽の深さを教えてもらったこと、自分のキャリアを拓いてくれたことに対する感謝の気持ちが淡々と述べられています。
そしてそれはセピア色ではなく、非常に瑞々しい。
才能ある音楽家の例に漏れず、平穏な道のりは歩めなかったエミルーも60代半ば。
自分の人生を振り返ったときに改めて感謝したというより、出会ってから今現在まで、彼女の心には常にパーソンズが住み続けていたように思えます。
情感あふれる歌声ながら、私には歌いかけてくれないという違和感の理由はこれだったのかも。
On The Road
あふれる情熱を抱えて
夜通し演奏を続けたあのころ
あなたの歌は今も耳に鮮やか
でも、まさかあなたが歳を取るのをやめてしまうなんて
想像もできなかった