テルマとルイーズ
破滅に向かって突き進むロードムービーということでは、「俺たちに明日はない」とよく似たストーリーで、思わず息をのんでしまうラストシーンのできばえも共通しています。
どうも、この手のストーリー、映像には弱いなあ。
この映画が琴線を刺激するということは別にして、もし、テルマが知り合いだったら、あまり親しくお近づきになりたくないですね。
最初は気の毒になあ、と思っていました。
ろくでもない夫に抑圧されて自由のない生活を強いられたり、思い切ってルイーズと出かけた旅行では危うい目に遭ったり。
しかし、これは自らまいた種であることがすぐに分かってしまいます。
彼女は後先のことを考えられない。
今が楽しければいいという、破滅型の性格なのです。
しかも、そこには悪気というものが全くないから始末に悪い。
厄災を引き寄せる女なのです。
この映画は好きだけど、テルマを見かけたら逃げることにしよう。
くわばら、くわばら……