マレーナ
JUGEMテーマ:映画
レナート君の視点から見れば、ほろ苦くも直球勝負の成長物語。ああ、僕の愛したのは少年時代のあの人だけ、なんて暢気に回想できるのです。
マレーナの視点から見れば、苦難の物語。戦争で夫は出征しているのに、世間は一人暮らす美しい彼女に好奇と嫉妬のまなざし。さんざんな目にあって町を後にする彼女はきっと回想など拒むでしょう。
年上の女性にあこがれ、妄想癖のある主人公のレナート君。「めぞん一刻」の五代君を思い出してしまいました(顔はサンプラスそっくりだけど)。人一倍の思いはあるのに、いざとなっても何も出来ず、何も言えないところもそっくり。でも憎めないんですよね。「おれも、そうだった…」と共感する人も多いはず。
自転車ロードレスファンとしては、レナート君の自転車が気になりました。中古なのになにげにカスタムメイドだし、疾走するスピードと、両手を挙げてゴールに飛び込むような仕草は、さすがイタリアっ子というところです。