Un gato lo vio −猫は見た

映画やらスポーツやら小説やら、あれやこれや。
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ジャコメッリ 新日曜美術館



45分間ジャコメッリのモノクローム写真と辺見庸の語りだけを流しつづけた放送はなかなか緊張しました。

写真は撮影者の世界観を鑑賞者に示すメディアだといわれますが、この日の番組が私を興奮させたのは、その意味で、番組そのものが写真的だったということです。
ジャコメッリを語りながら、辺見庸は自分の世界観を披露します(パチリ)。そして番組制作者は、その辺見庸だけを映し出すことによって、彼らの世界観をわたしたちに送り届けていました(パチリ)。

自分の内面を探るジャコメッリの写真には(資本の)メッセージなどなく、意味の強要を行わないのだ、と語る辺見庸。その彼を映すことが、メディアのあり方に疑問を投げかける番組制作者のメッセージを伝えるという、ねじれた構成(そしてある種の内部告発)にどきどきしてしまいました。

そんなわけで、檀さんの出番はなかったのでした。

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小樽再び

JUGEMテーマ:地域/ローカル


20数年ぶりに小樽を訪れました。
数時間ほど自由に動ける時間が取れたので、今回はいわゆる観光スポットは外し、小路をうろうろ。
朝から降り続く小雨で、町並みはしっとりとして、なにげない光景が妙に心を騒がせたのでした。

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東山魁夷 新日曜美術館



今さら、また大御所の特集ですか、と斜に構えていたのですが、意外な発見!
青い杜の画面にシベリウスが実にマッチするのです。「白夜光」はフィンランドの風景が題材ということなので、ぴったりはまるのは当然かもしれません。

では、他はどうなんだ?と試しに手元の画集を広げてシベリウスのシンフォニーを流してみたら、ビンゴ!でありました。
描かれた場所の東西を問わず、青い杜の絵はシベリウスをバックにすると動き出すのですよ。霧が漂い始め、冷やりとした空気を肌に感じるのです。見えない湖岸に打ち寄せるさざ波の音までかすかに聞こえる気がします。
静謐で時が止まったような印象を感じていた東山魁夷の新たな楽しみ方でした。

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