ジャコメッリ 新日曜美術館
JUGEMテーマ:エンターテイメント
45分間ジャコメッリのモノクローム写真と辺見庸の語りだけを流しつづけた放送はなかなか緊張しました。
写真は撮影者の世界観を鑑賞者に示すメディアだといわれますが、この日の番組が私を興奮させたのは、その意味で、番組そのものが写真的だったということです。
ジャコメッリを語りながら、辺見庸は自分の世界観を披露します(パチリ)。そして番組制作者は、その辺見庸だけを映し出すことによって、彼らの世界観をわたしたちに送り届けていました(パチリ)。
自分の内面を探るジャコメッリの写真には(資本の)メッセージなどなく、意味の強要を行わないのだ、と語る辺見庸。その彼を映すことが、メディアのあり方に疑問を投げかける番組制作者のメッセージを伝えるという、ねじれた構成(そしてある種の内部告発)にどきどきしてしまいました。
そんなわけで、檀さんの出番はなかったのでした。