Un gato lo vio −猫は見た

映画やらスポーツやら小説やら、あれやこれや。
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パリの博物館に巨大イカ出現

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今やビデオに収録できない自然現象はないのではないか、と思っていました。
オーロラにうっとりし、竜巻におそれおののき、軌道から見る地球の姿に呆然としました。冬眠中のクマだって観察できるし、アリが泳ぐ姿だって目にすることができるのです。そうそう、深海に潜っていくマッコウクジラだって見ました。
でも、でも、そのマッコウクジラと対決する(!)ダイオウイカが海で泳ぐ姿は見たことがない! いや、小さめのは(といっても数メートルはあったけど)最近ちらっと映されて評判になっていましたが、私が見たいのはそんなのじゃない。10メートル以上、そしてマッコウクジラと絡む姿が見たいのだ!

タイタンやら冥王星やらなんとか彗星なんていう、遠い宇宙の姿を見ることができるのに、どうして地球のダイオウイカを目にすることができないのだ。
撮影に携わる関係者のみなさん、私の目が黒いうちにぜひお願いしますね。もちろん有料でOKです!
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トーク・トゥ・ハー

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昏睡する二人の女性とそれを見守る二人の男。
配給元サイトでは「話しかけられ、触れつづけられた女にだけ愛の奇跡が起きた」と紹介されていますが、これはまあ、客寄せのあおり文句であります。

新聞記者マルコは長い間孤独と向き合っていました。ようやく手に入れた恋人リディアは闘牛士。試合中の事故で昏睡し、それを見守るマルコは話しかけることも手を握ることもできません。そして植物状態の彼女に裏切られ、再び孤独を友としなければならなくなります。

母親の世話だけを20年もつづけてきたベニグノ。窓から見かけ、ろくに相手にしてもらえなかったあこがれのアリシオが事故で昏睡状態に陥ると、看護師となり、病院で彼女のケアを担当することになります。無反応な彼女にベニグノは一方的な愛を捧げます。話しかけ、髪を切り、爪を手入れし、体を拭う。拒絶されることがないこの状況は彼にとっては至福なのかもしれません。

しかしベニグノは自らの裏切りで孤独と向き合わざるを得なくなります。
孤独にむしばまれるマルコとベニグノの間にはある種の信頼関係というか、友情のようなものが芽生えます。うーん、やっぱり人はひとりではいられないのですね。

そして、やっぱり命あっての物種なのであります。
生きていればこそ奇跡を目にすることができるかもしれないし、それが自分の身に起きるかもしれないのです。

自分がリアルに暮らすこの世界での物語なら、踏みとどまったふたりにうまくいってほしいと願いますが、映画的には匂わせて終わってくれたことで余韻が残りました。

スペインで成功するには、サッカー選手か、自転車選手か、闘牛士になれ、ということだそうですが、女性闘牛士がいるなんて驚きでありました。


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めぐりあう時間たち

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異なる時代に暮らす三人の女性が、それぞれ苦悩の末に茨の道を選択する物語。詳しくはこちら

心の内を知らなければ、彼女たちはそれぞれある種の成功を収め、思うままの人生を過ごしているように映るかもしれません。でも穏やかなだけの人生を送ることができないのは世の習い。
原因はそれぞれですが、三人の苦悩する姿はあまりに痛々しく、周りの人たちは(おそれを抱きながらも)救いの手をさしのべずにはいられません。でもそれは、彼女たちを望みとは違うところへ連れて行く道でしかなく、拒絶する三人はそれぞれが辛いと分かっている別な道を選ぶのです。
彼女たちにも輝かしい瞬間があったことは物語の中で示唆されています。でも幸福な思い出も、この映画の中では、すがる藁にはなり得ないところが辛い。
救おうとする善意の人たちもまた、苦悩します。結局、苦しみは本人だけのもので、他人の助けは無力なのかもしれない…。

メリル・ストリープ、ニコール・キッドマン、ジュリアン・ムーア、それぞれが女性にキスするシーン。彼女たちの心のうちでふくれあがる不安の激しさがこちらの胸に突き刺さる、背筋がぞくっとする演技でありました。

そして、ヴァージニア・ウルフ「ダロウェイ婦人」、これはもう、読まないわけにはいかないですね。

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居酒屋の幸せ

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気の合う仲間たちと飲んで過ごすことは、人生の喜びの最たるものだと思うのですが、そこに旨い肴が添えられていたら、もう言うことは何もないのであります。
ああ、酒飲みの幸せをしみじみと感じさせる居酒屋が近所にある幸運。

わたしは魚介関係に苦手なものが多いという、新潟の酒飲みにあるまじき人生を送ってきたのですが、この店に寄せてもらってからは苦手が得意になりつつあります。
苦手がある、というと主人は闘志をかき立てられるようで、嫌いだったものを「おいしい」と言わせる肴にして出してくれるのです。
例えば昨日の卵焼き! 魚卵が苦手なわたしがいきなり二種類制覇です。やりいかの卵と数の子を濃いめの味付けの卵でくるみ、さらにその上を青海苔を混ぜた薄い味付けの卵でくるんだあんかけ。ふふふふふ、旨そうでしょう。

時に主人が自ら海に潜って採ってくる牡蛎やらなまこやらうにやら、その活きの良さは食材の域を超えて美しく、思わず見とれてしまいます。
きっと懐石の経験があるのでしょう、(昨日の卵焼きはなんと自分のお弁当用だった!)単純な肴は出てきません。毎度毎度、わたしたちは驚かされ、至福の舌鼓を打つことになるのです。

春には当然自ら山菜採りに山にはいるそうです。
もう、今から楽しみで、想像しただけで酒が進んでしまうのであります。
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