ハーフ・ア・チャンス
アラン・ドロンとジャン=ポール・ベルモンドが「ボルサリーノ」以来の競演。ふたりの前に「あなたたちのどちらかが私の父親」と名のる少女が現れ、やがてロシア・マフィアと警察に狙われる三人の運命やいかに! というアクション映画。
60歳を超えたふたりの渋さ、若々しさ、そしてユーモアが際だっていましたよ。あとの出演者はみんなおまけみたいなもの。ふたり揃うと、もうそこだけ雰囲気がぱっと明るくなって、他の出演者が気の毒というもの。
「ボルサリーノ」のテーマ曲がさりげなく流れたり、ヘリコプターでぶらさがるベルモンドに向かって「あいつはあれが好きなんだよ!」とドロンに言わせたりと、過去の出演作を知っている人たちへのサービス付き。
このところ立て続けに格好いいおやじたちを目撃して、あんなふうに歳を取りたい!と願うのですが、この映画のふたりとは元が違いすぎるなあ。