Fireflies -Faith Hill
最初の印象は「カントリーに帰ってきたんだな。でも、可もなく不可もなくだな」というものでした。こんな感想を持ったアルバムは2、3回聴いて、あとはiPodのシャッフル待ち、という道のりをたどるのですが、この「Fireflies」はどういうわけか頻繁にプレーヤーに乗ります。
それは、このアルバムに幸福感が漂っているからです。
成功を夢見ていたミシシッピの少女がようやく3枚目のアルバム「Faith」で大ブレーク。同じ歌手のマクグロウと結婚、子どもにも恵まれます。その後のアルバムも順調で、映画「パール・ハーバー」の挿入歌もヒットしました。国民的歌手といっても間違っていないでしょう。
「今のところ、私の人生はうまくいってる、幸せっていいものね」、という彼女の満足した笑顔が目の前に浮かぶようです。
もちろん幸福なだけの人生はありません。その幸福は長く続くかもしれないし、つかの間のものかもしれません。彼女もそれは承知しているでしょう。だからこそ、今の幸運に感謝し、それを存分に噛みしめる。
いいですよ、聴くたびに彼女の喜びがじわじわとこちらに伝染してきます。彼女の幸せが長く続きますように。そしてまたお裾分けをお願いしたいものです。