Un gato lo vio −猫は見た

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デトロイト美術館の奇跡   原田マハ

財政破綻から危機的状況に陥った年金財源を守るため、市美術館の所蔵品を売却すべきという世論が高まっていた米デトロイト市が舞台。セザンヌの描いた「マダム・セザンヌ」に魅せられた人々を物語の中心に据え、所蔵品を「友人」のように愛する人々が美術作品と年金財源を共に救った奇蹟のようなお話。

 

原田さんの美術関連小説は、どれをとってもアートに対する愛情が感じられ、気持ち良い時間を過ごすことができます。この作品ではアートを心の糧として慈しむ人々の暮らしが愛おしく、また「マダム・セザンヌ」に深く分け入っていく作者の想い(妄想?)を楽しめました。

 

 

本作の主人公と言える「マダム・セザンヌ」を3年前のデトロイト美術館展(東京)で実際に目にする機会がありました。あのときはピカソとマティスの熱量に圧倒され、モディリアーニのキラキラするような美しさに魅入られたものでした。ゴーギャンの肖像やゴッホの寝室も印象的。でも、そんなきらびやかな作品の中で「マダム・セザンヌ」は実に地味だった。

 

評価の高い作品ということもあり、じっくり向き合ってみたけれど、なんだかモデルがつまらなそうにしているように感じただけでした。会場を一回りした後にもう一度絵の前に立ってみたけれど、小説の登場人物たちのように親しみを覚えることは出来なかったなあ。

 

どうもセザンヌは私の作家ではないようですが、それはそれとして、美を求める人たちの物語には引きつけられて止むことがありません。

 

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