Un gato lo vio −猫は見た

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雨月物語

天正11年、琵琶湖北岸の陶工、源十郎は戦景気で一儲けしようと企て、侍になって出世を果たしたいと願う義弟、藤兵衛夫婦を伴って長浜へ。

品物がやんごとなき姫、若狭の目にとまった源十郎は、屋敷へ届けるよう仰せつかり、供応を受ける中、その娘と契りを交わしてしまいますが、彼女はこの世のものではなかった。
一方、妻、阿浜を放りだしたまま侍の端くれに加えてもらった藤兵衛はどさくさに紛れて敵将の首を手に入れ、武将として出世。ところが、祝いとして部下ともどもしけこんだ女郎屋で変わり果てた阿浜と再会するのでした。

という、欲をかいて散々な目に遭った2人の男と巻き添えを食った妻たちのお話。
ただ、男たちの浅はかさが悲劇を招いたと単純には割り切れないものも感じます。戦国の世にあっては、「慎ましくとも親子で楽しく生きる」という望みは簡単に叶えられるものではなく、源十郎や藤兵衛のように賭に出なければ手に入れられない夢だったのではないかと思えるのです。

日本的な恐怖感に満ちたこの映画で圧倒されたのは、京マチ子の妖しさですね。幸せを知らずに死んだ女が男を捉えようとする妄念は見ているこちらもタジタジ。目に現れる感情の変化が素晴らしくも恐ろしい。いやあ、迫真の演技です。
そして、それとは好対照をなす田中絹代の健気な雰囲気も良かった。私ならあれほどの賢婦を捨て置いて危ない橋など渡りませんけどね。

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