Un gato lo vio −猫は見た

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アンナ・カレーニナ

離婚騒ぎでもめる兄夫婦の調停にモスクワへ向かったアンナは、そこで貴族の軍人ヴロンスキーに出会います。彼は社交界デビューを果たしたばかりの少女キチイをものにしようと目論んでいましたが、アンナの姿を認めるや、素早く目標を変更。美しく高い精神性で評判を呼んでいたアンナですが、やがてヴロンスキーと恋に落ち、夫と子どもを捨てて破天荒な人生を歩み始めることに。

一方、ヴロンスキーに振られたキチイは、野暮ったくも実直な領主リョービンの求婚を受け入れて田舎へ移り、理想の農地経営に燃える夫を支えることになるのでした。

2組の夫婦の対照的な歩みを中心に物語は進み、そして、中盤以降は破滅に向かって突き進むアンナの混乱ぶりが際立ってきます。
アンナ、どうしてしまったんだよ、とやきもきする一方で、18世紀末のロシアが置かれた状況にどんどん惹きつけられていきました。

トルストイは膨大な登場人物を配し、宗教、農地解放、革命、男女格差と離婚、国際政治、そしてロシア人のアイデンティティなど実に様々な問題を取り上げています。そこには世界はもっと良くなるはず、人はもっと賢明になれるはず、という作者の熱意があふれ、読み手に「そう思うだろう」と力強く語りかけているように感じるのでした。

トルストイ渾身の力技、未読の方は是非一読を。最後まで飽きさせませんよ。

 

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