ライ麦畑でつかまえて
「都会のアリス」を観て「ライ麦畑」を思い出したと書きましたが、それに関しておもしろい記事を発見。
「本の雑誌」2009年8月号の青山南さんのコラムです。
「ニューヨーカー」にサリンジャーが訴訟を起こした記事が載っていたそうで、最近若い人たちは「ライ麦畑」をどう感じているのかについても。
「ライ麦畑」は相変わらず学生たちの必読書として指定されているそうなのですが、学生たちのホールデン評がすごい。
「うざい」
「きもい」
「お金持ちの男の子が週末ぶらぶらしてるだけの話でしょ」
今のアメリカの若い人たちは「社会を拒絶した美しい負け犬」なんかにはまったく興味がないとか。
プレップ・スクールを退学することより、カレッジに進学することに熱中していて、青山さんは「社会は確実にホールデンが嫌っていた方向に向かっている」とため息をついています。
「野崎孝」訳で夢中になった世代の人たちも、きっとそんな状況にため息をついていると思うのですが(私も)、「村上春樹」訳「キャッチャー・イン・ザ・ライ」ではじめてこの小説に出会った日本の若い人たちはホールデン君にどんな感想を持ったのでしょうか?
やっぱり「うざい」と思うのかなあ……
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この記事に対するコメント
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お気軽にどうぞ。
サイトを覗かせてもらいました。
おもしろそうな本をいろいろ読んでいますね。
参考にさせてもらいますね。
先日はありがとうございました。
とても、マニアックで面白いブログですね。私的にはツボにはまる記事が多いです。後でじっくり読ませていただきます。
私もライ麦畑の記事を書いたことがあるので、トラックバックさせていただきますね。
サリンジャー、亡くなって残念ですよね。
実は未発表の作品が山ほどある、と睨んでいます。
熱心に読んでいた頃からもう30年近く経とうとしています。今はどう感じるのか、また読み返してみようと思っています。