Un gato lo vio −猫は見た

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新潟虹色寄席2019

「虹色寄席」楽しんできました。東京の寄席のように複数の噺家が出演する本格的な設定。今回が6回目で、私は全く知らなかったのだけれど認知度はかなり高いようで、大入り袋が出ました。

 

出演者は新潟県出身の扇辰、白鳥をはじめ、喬太郎、白酒、談笑、一之輔、彦いち、そして色物で二楽という豪華メンバー。いやあ、東京の寄席でもこれだけの面子が揃うことは稀ですよねえ。

いちばん楽しみにしていたのは、昔からひいきにしているけれど実際の高座を見たことがなかった一之輔と白酒。それぞれ「唐茄子や」「お茶汲み」を堪能しました。
 

意外だったのは白鳥。あまりに不謹慎(?)で絶対に放送は無理という内容にもかかわらず(だからこそだな)、反射的に大笑いしてしまった。なんだか良い塩梅にあくが抜け、純粋にナンセンスな話に没入できたのでした。

 

客席の反応も良かったなあ。最初から最後まで盛り上がり続けるってなかなかないですよ。演者と客席が最高の化学反応を起こしたみたいですね。これだから寄席通いはやめられない。
 

ひっそりと自著のサイン会を行っていた一之輔と言葉を交わすことができたのは嬉しかった。実に気さくで、知り合いと話しているようでした。

 

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馬石、雲助の親子会

先週日曜日の新潟は38度超えの猛暑で外出がためらわれましたが、贔屓の師匠2人が揃うとあっては炎天下なにするものぞ。

今まで高座で雲助師匠が演じるところを見たことなかったのでとても楽しみにしていました。
やっぱり、目の前で演じてもらうと好いですなあ。独特な語尾の扱いと表情の変化がなんとも楽しい。演目も夏らしく「千両蜜柑」と「臆病源兵衛」を選んでくれました。

馬石師匠は浮世床から「夢の逢瀬」と昨年古町「藪蕎麦」で初回を演じた「名人長二」の2回目。昨年聞いた折には1年後まで話の内容を覚えていられるかしらと心配たものですが、ははは、歳を重ねると月日の経つのが速い。数日前に聞いたばかりのように記憶が鮮明で、違和感なく話に没入。まったくの杞憂に終わったのでした。来年も楽しみです。

 

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「隅田川馬石」落語会  古八寄席

お気に入りの噺家の一人である馬石師匠の独演会に寄せてもらいました。しばらく生で落語を聞く機会がなく、飢餓状態に陥っていた私には恵みの雨。蕎麦屋の二階という場所も良かった。

演目は「名人長二」と「厩火事」。前者は長いストーリーの1幕目をじっくりと、後者はそそっかしいおかみさんの勘違いぶりを楽しませてもらいました。菊之丞のあだっぽいおかみさんが最高だと思っていましたが、馬石の可愛らしいおかみさんも好いですなあ。

圓朝作「名人長二」は非常に長い話で、寄席で聞くことはまずありません。最近では馬石の師匠の雲助が連続でかけたことがあるだけとか。私も志ん朝のCDで一部を聞いただけで、実際には初めて耳にする話でした。

馬石師匠はこれを年1回の6回連続で演る予定だとか。つまり、来年以降、5年はこの落語会にお邪魔しないと全貌が分からないということ。うまい演目を選びましたねえ。先が気になって、今回切りというわけにはいかないじゃないですか。

あっ、それより、自分が1年間話の筋を覚えていられるかどうかが問題だなあ。

 

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柳亭市馬 独演会



しばらく寄席に行けず、飢餓感が高まってきたところに市馬師匠の独演会。降り積もった雪もなんのその、喜び勇んで出かけてきました。

出演者が多い寄席と違って、持ち時間を気にしなくて構わないところが独演会のいいところ。CDまで出している師匠のこと、きっとどこかで歌うんだろうなあ、と期待していましたら、得意ねた「掛け取り」の中に三橋三智也が好きな旦那を拵えて、思う存分自慢の喉を披露してくれました。
さすがに、三橋三智也はほとんど知らないけれど、ほれぼれする歌声です。

黒紋付きに着替えた後半も年末らしく富くじのお話(「富久」)。「小さん師匠に、芸人は明るくなければいけないと教えられた」という通り、最後も心持ちが軽くなるような落としで会場を沸かせてくれました。

客席の反応が話しぶりに影響するライブはやっぱり楽しい。でも、飢餓感は収まるどころか、やっぱり寄席に行きたい! という欲求がさらに募ってしまうのでした。
 
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寄席の幸せ8



先週のこと、末廣亭へ出かけました。
アルコールを飲めないので、ふだんはもっぱら鈴本なのですが、今回は近所で用事があったため数年ぶりにのぞいてみました。
やっぱり雰囲気は最高。

ところでこの日は出演の順番が大きく変わりまして、いろいろ妄想をたくましくしたのであります。

そもそもスケジュールの関係で彦いちが繰り上げで舞台に登場したことが始まり。
次を急いでる感じが伝わって、熱演ながらも拍手がまばら。
そして本当は中入り前に出番だった川柳が登場。
「彦いちが汗かいて一生懸命やってんだから、もっと盛り上がりなさいよ」と客に意見をするのは毎度のことなのでありますが、この日はことに機嫌が悪かった様子。
小言が続き、客席は静まりかえって不穏な雰囲気。

さあ、このあとどうなるんだろう、とひやひやしていたところ、これまた中入り直前に出番の予定だった小さんが登場。
きっと、川柳の次の出演者が泣きついたのではないかと想像するのです。
「うわあ、こんな雰囲気であたしゃ喋れませんよ。誰か替わってくださいよ。ねえ、師匠、あなた理事なんだからなんとかしてください」ってんで小さんが出張ったんじゃないかなあ…

はい、小さん師匠みごとに雰囲気を和らげ、後につなげてくれまして、その後は常より盛り上がったのでした。
ああ、やれやれ。

さすが、生の現場はいろいろあって、これがまた次もまた出かけようという気持ちになるんですね。
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寄席の幸せ7


久しぶりの鈴本。
土曜日ということもあってか、立ち見が出るほどの盛況でした。
芸人さんも張り合いがあるのか、前座からとりまで気合い充実。

前座の鬼〆、喬太郎が演じた粗忽長屋の熊、正楽が紙切りで見せた露天風呂、芝浜を演じた一九のおかみさんがなかなかよかった。
(子供も結構いたんだけど、しん平の「がいこつかっぽれ」見せて大丈夫かな、と余計な心配。でもまあ、鍛えられてください)

「今日は寒さが厳しいですが…」という枕が多かったのですが、朝、雪の舞う北国から出かけてきた私にとって東京のお天気は極楽みたいなもの(こんな感じ)。


寄席が暖かい上に、お弁当とビールでさらに気分が良くなり、ときにはこっくりと船をこぐ始末。

ああ、だけど寄席はそれが良いんだよなあ。
目が覚めたら、またひとしきり笑って。
幕が下りても帰りたくない夕方なのでした。

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寄席の幸せ5


土曜日の鈴本、団体さん50人ほどとあわせて満杯でした。
演者お構いなしに喋ったりする人もいれば、最前列で眠りこける人あり、お酒片手に幸せそうな人あり(私も)と、いつもの風景。
本日も(超限定的ながら)世界は平和であります。

この日は代演で菊志んが登場。最近お気に入りなので得した気分でありました。
演目は「紙入れ」。

出入り先のおかみさんから呼び出されて間男にいった新吉。
ところが、突然旦那が帰宅。間一髪逃げ出したものの、旦那からもらった紙入れを忘れてしまい、さあどうしよう……

菊志んは、こういうあだっぽいおかみさんがうまいんだよなあ。
亭主をうまく丸め込む件は、拍手ぱちぱちで大笑いでありました。

そうそう、この日は神楽の和楽社中もいつになく受けていました。
人ごとながら嬉しくなったりして。

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寄席の幸せ4



日曜日の鈴本はほぼ満員。
その日ごとの客席の雰囲気で芸人さんたちの「のり」もずいぶん違いますが、この日は良かった。

で、観客の雰囲気にいちばんうまく乗ったのが大ベテランの「ひろし・順子」の二人。

ねたはもう毎度おなじみなんだけれど、拍手や笑い声が大きいものだから、とくにひろし師匠がのりにのって、それはもう、やんやの大歓声。

ひろし師匠87歳。
間の外し方が絶妙! 「惚け」ぶりが光りましたねえ。ダンスの足下も常よりおぼつかない風にみせていました。
今にも舞台に倒れてしまうんじゃないかという妙な緊張感をうまいことかもし出して、それがいっそう笑いを誘うのであります。

いやあ、まだまだ楽しませてくださいね。
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寄席の幸せ3


腹の皮がよじれるほど笑ってしまった!
涙を浮かべながら笑い転げるなんて、実に久しぶり。

いやあ、7月28日の権ちゃんですよ。柳家権太楼の「代書屋」。

久しぶりに足を向けた鈴本は大入りでしたが、のりはいまひとつ。
ところがですねえ、さすが権ちゃん(勝手にそう呼んでます)なんですよ。
そんなお客なのに、見事にツボを押さえ込んでしまったのです。
となり席のおじさんもひいひい言ってます。

もう、何を言ってもおかしい。何も言わなくてもおかしい。
まゆげを動かしただけでおかしい。膝を乗り出しただけでおかしい。
ああ、苦しい、笑いすぎて息ができない。
このままずっと聞いていたいけど、酸欠で死んでしまう。
いや待てよ、寄席で笑いながら死ねたら本望かも。

権ちゃん、次も期待してますよ! 贔屓にしてますからね。

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鈴本演芸場



鈴本演芸場へはじめてお邪魔しました。細長いビルのせまい入り口がなんとなく入りにくかったのですが、中はすっきりときれいな高座で、なによりビールを販売しているところが丸。

巷はドラマのおかげで落語ブーム、とは聞いていたのですが、12時開場の時点で「立ち見です」と言い渡されたのにはびっくり。
そのせいか、場内はたいへんな熱気で、芸人さんたちのテンションも高いというものです。登場するみんながみんな気合いが入っていました。かったるそうな話しぶりと立ち居が売りの(?)圓歌師匠でさえ、妙に声に張りがありすぎて、今に高座に立ち上がって踊り出すんじゃないかとはらはらしたりして。
客席の受けの良さもたいしたもので、爆笑の連続なのでありました。つられてこちらも、いつもより二割増しの笑い声。
これだけ活気のある寄席を楽しめるなら、ブームも悪くはないなと思うのでした。
寄席デビューの友人も満足げであります。

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